2016年6月21日から6月24日にカナダのトロントにおいて開催された、国際公会計基準審議会(IPSASB)の会議の報告記事です。
現行のIPSAS第25号『従業員給付』を置き換える基準です。適用は2018年1月1日開始事業年度からです。IPSAS第39号は、国際会計基準(IAS)第19号『従業員給付』の改訂を反映して作成されています。
現行のIPSAS第25号との主な違いは、以下の2点です。
① 回廊アプローチの廃止
確定給付制度の退職給付負債を計算する際に、数理計算上の差異を遅延認識することが従来は認められていましたが、今後は純資産・持分に即時認識することが求められます。
② 利息純額アプローチの採用
確定給付負債と見合いの運用資産のそれぞれに別々の利率を乗じることが従来は認められていましたが、今後は負債と資産の純額をまず求めて、それに利率を乗じることになります。期待運用収益率の恣意性等を排除することが目的です。
IPSASの減損基準は第21号(非資金生成資産)と第26号(資金生成資産)に定められています。
この再評価法を採用している場合、現行基準では減損適用対象外とされていますが、これを再評価法を適用している場合でも減損適用対象範囲として変更するものです。
中央銀行が保有する特殊な金融商品である、「通貨」「貨幣用金」「IMF出資金・IMF特別引出権(SDR)」を対象として、それらの認識と測定について利害関係者の意見を聞くことを目的としています。これらの金融商品については現状、各国の会計処理が統一されていないため、基準策定の要望が強かったものです。
国際公会計基準審議会(IPSASB)2016年6月会議の報告 | 日本公認会計士協会
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コーナー編集担当 伊澤賢司・蕗谷竹生