現行のIPSAS第25号『従業員給付』を置き換える基準です。適用は2018年1月1日開始事業年度からです。IPSAS第39号は、国際会計基準(IAS)第19号『従業員給付』の改訂を反映して作成されています。
現行のIPSAS第25号との主な違いは、以下の2点です。
① 回廊アプローチの廃止
確定給付制度の退職給付負債を計算する際に、数理計算上の差異を遅延認識することが従来は認められていましたが、今後は純資産・持分に即時認識することが求められます。
② 利息純額アプローチの採用
確定給付負債と見合いの運用資産のそれぞれに別々の利率を乗じることが従来は認められていましたが、今後は負債と資産の純額をまず求めて、それに利率を乗じることになります。期待運用収益率の恣意性等を排除することが目的です。
なお、公開草案(ED第59号)と最終文書(IPSAS第39号)の主な違いは、複合社会保障制度に関する記述が削除されたことです。
体裁上も、ED第59号はIPSAS第25号を修正する様式で見た目が煩雑であったのに対して、IPSAS第39号では現行IAS第19号をベースとする新たな基準として定めており、読みやすくなっています。
国際公会計基準(IPSAS)第39号「従業員給付」の解説 | 日本公認会計士協会
添付記事の無断複製・転用・公開、第三者使用を禁止する。
コーナー編集担当 伊澤賢司・蕗谷竹生