2017年9月19日から9月22日にカナダのトロントにおいて開催された、国際公会計基準審議会(IPSASB)の会議の報告記事です。この会議では、公開草案第63号「社会給付」と、現金主義IPSAS修正版の2つの文書が承認されました。
政府の支出において非常に重要な、公的年金や生活保護など社会給付に関する政府側の会計処理を扱う基準の公開草案です。
この公開草案では、対象範囲となる社会給付の定義案とともに、他のIPSASやIFRSとの対象範囲の住み分け案を提示しています。
また、いつ公的年金等の負債を計上(認識)するべきかについて、「次回の給付の適格規準を満たした時点」とすることを提案しています。
我が国の公的年金に当てはめるならば、制度に加入し保険料を納めた期間と、受給開始年齢の双方の要件を満たし、かつ生存している制度加入者は、次回の給付を受給する資格を有します。会計上は、その次回分だけを負債に認識する、ということになります。
IPSASには現金主義と発生主義の2種類があり、これは現金主義IPSASに関する公表物です。
現金主義IPSASは発生主義IPSASと異なり適用国が少ないと言われています。
適用上の障害となっている3つの強制規定を任意規定に変更することで、適用ハードルを下げることを意図したものです。
連結財務諸表の作成、他の主体からの支援及び第三者による支払の区分表示が、任意規定として修正されました。
【IPSASB】国際公会計基準審議会(IPSASB)2017年9月会議の報告 | 日本公認会計士協会
【IPSASB】国際公会計基準審議会 公開草案 第63号「社会給付」の公表について | 日本公認会計士協会
【IPSASB】国際公会計基準審議会(IPSASB)公開草案第63号「社会給付」の解説 | 日本公認会計士協会
コーナー編集担当 伊澤賢司・蕗谷竹生